2回目観たので感想を少し
まず2回目の方が圧倒的に面白かった
1回目は対戦相手山王だったらいいなーって思いながら見てたら階段からあいつらが降りてきてあのワクワクはすごかった、井上雄彦の描いた絵が動き出す演出あれ好きすぎ。元々主人公宮城らしいとは言われてたけど、ヤマオー戦といったら桜木花道が主役だし、カットされるシーンもあるし、試合中に回想が何度も入るしで、原作の山王戦を求めてしまってる自分もいた。この映画は宮城リョータがかつて兄の憧れた舞台に挑む話なんだとわかって観る2回目のほうが面白いよねってことです多分。
宮城家
リョータにソータを重ねてしまうのが嫌で母親がとった行動が本人には「俺が生きててすみません」って映ってしまうってすれ違いなんですよね。
自分を見失って、意味のないケンカをして、バイクで事故って、バスケットに向き合えてなかった宮城は沖縄に戻ってようやく自分の原点を取り戻す。で、インターハイで勝ち残り、とうとう兄の目指してた舞台にまで辿り着きます。そして前日の誕生日の話に。自分の名前の入ったチョコを握りつぶすほどリョータの自己肯定感は低いんですけど、母親が夜にソータのビデオを観てるの見つけてしまうんですけど、それでもなんとか堪えました。本当はお母さんはソータのビデオのリョータのこともちゃんと見てたんですよね。この親子すれ違いすぎだ。
リョータの手紙
「ソーちゃんが立つはずだった舞台に俺が立ちます」
雪解け
vs山王
安西先生の「宮城君、ここは君の舞台ですよ」は本当にいい改変。安西先生が宮城家の事情なんて知ってるはずもないし、別に宮城が試合中兄のことでここにあらずだったわけでもないんですけど、それでも宮城リョータにこのセリフは刺さりますよね。意識してなくてもたまたま本人の一番欲しい言葉になる、安沢先生のカリスマ性じゃないですか。切り込み隊長もしっかり残してくれたのも○
沢北
17年間バスケのことだけ考えてきた人間。大好きなバスケを見失ってた宮城とは対極の存在で、しかも同学年。沢北のライバルは流川なんですけど、そこに宮城も混ぜてくるのは上手い。こいつの悔しがってる顔がみてえって2人で共有する回想天才か?
多分沢北は悔しすぎてアメリカ留学一年遅らせて3年も山王でプレーすると思うんですよね。だから最後のアメリカって多分ニ年後の話だと思ってて、17年間バスケット人間に宮城が追いついたってことだと思う。流石に2年時点で宮城はアメリカ行けないと思いますし。
ドリブルこそチビの生きる道なんだよ
この映画の最高到達点。日本一のプレイヤーと日本No.1ガード、山王最強のゾーンプレス、君の舞台
自分も満員電車で人混みかき分けて進むときとか真似しよかな
手
彩子との約束。No1ガードの裏にあれぶっ込んでくるのやばすぎでしょ。彩子さんがあんな策士だったなんて。アメリカでも手見ててよかった。
赤木が宮城に声かけ託すのとか、ちょいちょい宮城が次期キャプテンになっていくんだろうなって描写が挟まってた。キャプテン・ソータからキャプテン・リョータへ。あと最後の「ダンナ、流川をみてて」が伏線になってたの気づきました?
キツくても、心臓バクバクでも、めいっぱい平気なフリをする
これだけは絶対ぶれなかったんですよね。三井との喧嘩で手が震えてたりとか、宮城はああ見えて気が小さい。切り込み隊長ぴったりじゃないですか。
自分を大きく見せることが常にいい方向に働くとは限らなくて、三井との不要なケンカだったり、試合中カッとなって自分を失いがちだったりしますよね。それでも母親に「強かった。怖かった。」と打ち明けたように、等身大の自分と向き合えるようになったってのが宮城リョータの成長なんじゃないでしょうか。