ジャンプって新連載の7割が打ち切られるらしいですよ。その30パーセントには残れなかったものの、今でも印象に残ってる漫画を紹介する記事です
【オレゴラッソ】
テコンドー全国経験者がサッカー始める漫画
https://www.shonenjump.com/j/rensai/oregorasso.html
↑一巻のとこからから試し読みができます
なんでこんな記事書き始めたかというと、今連載してる「あかね噺」の作画の人がオレゴラッソの作者ってことを知って、ネットで調べたらなんとデジタルで試し読みができてちょっと嬉しかったんですよね。いい時代だ
「ジャンプのキャプテン翼以降の作品で生き残ったサッカー漫画はない」ってジンクスがあるんですけど、ジンクス通りにストレートに打ち切られました。
サッカーって描くとなるとスポーツの中でも特に難しいと思います。まずスタメンだけで22人もいてどうやって扱うねんってなるし、点もほとんど入らないので見せ場も作りにくい。イナイレとかそうですけど現実の試合っぽくするのが難しいですよね。絵的な観点だと足でボールを扱うので全身入れる必要があって構図が限定されるとか。
逆に描きやすいスポーツといえばバスケだと思います。人数少ないし点いっぱい入るし。競ってる時のバスケってこの世で一番おもしろいスポーツやと思います。スラダンの山王戦の内容そのまま映画にしたらちゃんとバスケの試合になるの凄いですよね。
サッカー好きなのはよく伝わるんですけど、この漫画まんまスラムダンクなんですよね。素人がスポーツ転向ってなると初めは地味な練習から始まるので、消費スピードのすごい現代じゃ耐えられないかなって思います。だってどう考えても左手は添えるだけには勝てない。
あと御神木を削れるまで蹴るのはビックモーターではないかという話もあります。
【フルドライブ】
https://www.shonenjump.com/j/rensai/fulldrive.html
卓球漫画です。これはかなりすごくて、単行本買っておけばよかったなって思うくらい。このレベルで打ち切られるのジャンプってほんと厳しいと思います。今連載したら絶対残るだろうし連載時期も悪かったのかもしれない。
まず絵の力がめっちゃすごいですね。魅せるシーンでドンピシャな表情もってくるの最高です。最後の方に出てくる南條幸也ってキャラとの試合が良くて、打ち切られるのが惜しかったのを覚えてます。「この台の前で一番かっこいいのはお前じゃない」(うろ覚え)って言って、YGサーブ?って必殺技かますっていう最後の最後にすごい見せ場がありました。
当時の2chの専門家によると、主人公視点で話が進みすぎてて、人気があったヒロインの子が置いてけぼりになっているのではないかとのことです。あと主人公がポエティックって少しきついとの意見もありました。確かに。
【紅葉の季節】
https://www.shonenjump.com/j/rensai/momiji.html
伝説の棋士の弟が竜王を目指す将棋漫画です。1話のクオリティは高いと思うんですけど、1話以降があんまりだったかなという印象です。ちょっと主人公が卑屈すぎたんじゃないかなって思います。「私の顔が見れるぜ?」ってこういうお洒落なセリフいいよね。
打ち切り漫画って我々素人は評論家気取って批評しがちですが、作品を通して作者が伝えたいものがあって、とんでもない情熱を持って描いてるってことは忘れないようにしたいと思います。週刊連載こなすってバケモンですからね。
オレゴラッソが打ち切られたときに見てた2chのスレで「お前らゴラッソの意味は一生忘れんやろ。それだけでもこの漫画の意味はあったってことや。」的なコメントがあって、その通りだと思いました。
日の目を浴びることはなかったけど確かに記憶には残ってる、そんな漫画の話でした。